米がだんだん無くなっていく7月
少し前には異変があった。何時頃だっただろうか。
買い物の記録を遡ってみる。最後に5kgの米を買ったのが今年(2024年)7月25日だった。
この頃の事は何となく覚えている。
スーパーの売り場から米が無くなって来ていた。
自宅にはもう少し米があたので、次を買うのはまだ早いとは思っていたが、売り場にはいつも買うリーズナブルな価格帯の米だけが売り切れており、少し高いお米だけになっていた。
このままでは、お高い価格帯の米もなくなってしまうのではないかと思い、とりあえず5kgを1袋を買った。お値段通りお米は美味しかった。
今の日本で米が無くなることがあるのだろうかと、のんきに思っていた私は完全に乗り遅れた。そして、乗り遅れた理由はもう一つある。そう、米の値段が高くなってきていたからだ。
値段など気にしなければ良かった。米が無くなる世の中になってしまうと、その時に危機感を持っていたら5kgのお米1袋を購入できるチャンスがもう一度あったのを今でもよく覚えている。しかし、毎日の暑さに加えて仕事帰りのだるさもあり、自らそのチャンスを逃してしまったのは今でも悔やんでいる。
さすがに、ヤバイよねと思った時に何とか買えた2kgのお米が最後となり、その後はスーパーでお米を見かけることは無くなった。ちょうどお盆の頃だった。
スーパーから米が消えた8月
米が無くなったのは消費者の購入意欲促進によるものなのか?
少し前に宮崎県で地震が起こり、南海トラフ巨大地震注意が出ていた事により、消費者が米の購入に拍車をかけたと言われている。
南海トラフ地震巨大地震注意喚起が出ていたのは何時だったのかと調べてみると、宮崎県での地震が8月8日に起こっており、巨大地震注意喚起は1週間後の8月15日で終了している。
都内に住んでいる私の記録では、7月25日にはすでに品薄になっていたが高価格帯の5kgのお米を何とか買えた状態だったので、実際は宮崎県地震の発生以前より、スーパーから米が無くなって来ている事になる。でも、まだ完全には無くなっていなかったが、リーズナブル価格のお米から全く見かけなくなり、最後は高価格帯で、しかも2kgお米のみとなった。この状況になれば焦りが出てきているのか、すぐに売り切れていたのを覚えている。この時にようやく買った2kgのお米を抱きかかえて自宅に帰ったのも覚えている。
この経過より考えると、確かに南海トラフ巨大地震注意喚起は米の購買促進に影響があったのかもしれないけれど、それだけでは無いとも思わせられる。
宮崎県地震が起こる以前にはもう、米は品薄になって来ていたのである。
余談になるが、高価格帯の2kgのお米はとても美味しく頂いている。高いお米ってこんなに美味しいんだ…。
米の値段上昇
普段、近所のスーパーで米を購入しており、何故だか米だけは値段を記録していた。その記録を確認してみる。
直近では、今年の7月に入ってから急に値上がりをしていた。大体であるが、今年に入ってからは米5kgは2000円前後で購入していたが、7月3日に買ったリーズナブル価格の米5kgが2354円になっており、その後7月25日に購入しているのは高価格帯のお米5kgで2678円。それが今回購入できた最後のお米5kgであった。
お米ってこんなに高かったかな?
ふと、そう感じたので昨年の記録を見てみる。昨年(2023年)中は5kgのお米は1500円前後で購入していた。昨年の12月1日に10kgを3240円(単純計算で5kg1620円)、11月1日に1632円だった。
となると、私の記録上では今年(2024年)に入ってから米の価格は上昇しており、約半月後の7月に入りさらに上昇して米がスーパーから消えたという事になる。
つまり、米の価格は今年に入ってから高くなっていたのである。私の記録では…。
米が無くなった理由について考えてみる
米不足に関するニュースを見ていると、さまざまの原因が挙げられているが、その中で3つの理由について考えてみる。
①昨年の猛暑や水不足による米の不作
2023年は米が不作だったと言われています。米の不作と言えば1993年の米騒動を思い浮かべます。確か政府備蓄米も使い、アメリカや他の国からも米を輸入していました。
「もう少しで新米が出回るので安心してください」と言われるのは解ります。世間が不安に感じると良くないので。しかし、国民に対する不安の軽減であって、目の前の米が無い事に対する対策ではありません。なぜこのように米不足なったのかの説明ではないです。
今回も米不足があったのかもしれませんが、もしそうであれば、昨年秋に米の収穫量が決まった際に対策をすることが出来たのではないかと。
②インバウンドによる米の消費量
確かに、インバウンドが好調なのは実感していますが、1億2300万人の国民がいる日本において、インバウンドでの米消費量がそんなに影響するのだろうか?
2024年もインバウンドは好調であり、ひと月に訪日する観光客は300万人を越えたと言われている。平均滞在日数を検索すると9,3日とあるので、ざっくりと単純計算をしてみる。
ひと月300万人×平均滞在日数9,3 日を10日として計算する。3人旅行客がいれば人間1人がひと月過ごした計算になる。そうすると、300万人の観光客をひと月の人口として計算すると、100万人の人口増加になる。訪日観光客は必ず帰り、翌月には新しく300万人くるとしてもその月単位では100万人。毎月の観光客数が一定である限り、常に約100万人が日本に滞在している状態になり、年間人口として100万人増えたことになる。
年間100万人の人口増加は、日本の人口1憶2300千万人で計算するとわずが0.81%なのです。1%に満たないこの数字で、インバウンドの増加が米不足の主な原因だとは考えにくいと思うのです。
③宮崎県地震と南海トラフ巨大地震の影響
宮崎県沖地震が2024年8月8日起きており、それ以前より米の価格上昇や、米不足は起きていたので、本来の原因とは考えにくいです。ただ、地震による不安で、最後のダメ押しになってしまったのではないかと考えます。
新米が出回るまでもう少しの段階での地震であったので、もし、地震が無ければ、米不足・米価格上昇のままで、今回の様に米が無くなる事態にならずに新米が出回る時期に滑り込めたのかもしれません。もしかすると、このように想定されていたのではないでしょうか。
そして、別の方向で考える事も出来る。そもそも、宮崎県の地震や南海トラフ巨大地震注意が起きなくても、同じように米が無くなる程に米が不足していた。そう仮定すると、政府やニュース報道は、たまたま起きた地震と巨大地震注意に問題点を都合よくすり替えたのかもしれない。そうであれば、まさに責任転嫁としか言いようがない。そして、地震に罪を擦り付けても、米不足は解決しないのである。
最後に思う事
スーパーに行って米が無い事にがっかりする毎日ですが、疑問に思う事があります。
お弁当のご飯、おにぎり、スーパーだけでなくコンビニでもおにぎりが並んでいるよね。
外食産業も大丈夫なの?冷凍のチャーハンやピラフも大丈夫だよね…。
令和の米騒動なんて関係ないよと言わんばかりに並んでいるお弁当やおにぎりを見ていると、それにはそれなりの理由があるのだろうと。年間を通して米を計画的に確保していたのか。
そして、空になった米の棚に並べられていたパックご飯。ここ最近になり、パックご飯は購入制限が出始めてきました。
新米が出回るまで、もう少しです。