週明け月曜日。家から出てはいけないので、何処にも行けない。昨夜、飲み過ぎてしまった事もあり、朝から二日酔いでもある。こんな時くらい呑ましてくれ~と、思った事は覚えている。
愛犬の世話をして(一昨日の日曜より散歩は子供にお願いしている)、ぼーっとしていた。朝からぼーっとすることはほとんどない。何十年ぶりか?なんて思うけれど、お正月にはあったかなと、大げさだなぁと自分自身を思う。
しかし、今年は寒い。東京は比較的温かい冬だけれど、今年は朝の気温は1度、2度。マイナスになっていないのがせめてもの救いであり、雪が多く降る地域の方の事を思えば東京なんて大したことは無いのかもしれない。
でも、私は寒い!。寒いのはかなり苦手です。おばさんになるまで神経を酷使してきた私は自律神経があまり良くない。人間は寒い場所にいると末梢血管を収縮して体熱が逃げないように自律神経が調節する。だから、寒いと手先が冷たくなる。しかし、私は寒くても余り手先が冷たくならない。体熱が駄々洩れになり、体が心から冷えてしまう。夏は、体温が駄々洩れでも意外に大丈夫。エアコンが利いている場所に居ても、10度は下回らないのではないか。それくらいなら何とか耐えられる。
今朝も寒い中、子供が出かけた後(接触を避ける為)、リビングで暖房をつける。少し温まってきたころに、会社の固定電話よりスマフォに連絡が入った。
電話に出ると、八木さんという、私の知らない課長だった。会社は大きいので、知らない課長は沢山いる。隣の島に時々来ていた課長の様にも思うが、他人の空似かもしれないし電話だけでは解らない。
八木課長より、今回の職員の新型コロナウィルス陽性の件に対応し、職場の保健所と連額がとれ、私を含む職員5名が濃厚接触者になったことを伝えられた。また、お客さんにも濃厚接触者がいることを言われたけれど、今、職場に出勤出来ない濃厚接触者の私が知らなければならない事でもないと思い、詳しい事は問わなかった。
今後に関しては、エッセンシャルワーカーであるけれど、方針が定まっていないのか、待機期間が6日になったり10日になったり話が二転三転している。PCR検査を受けるタイミングもころころ変わる。こんな状況だから仕方が無いか。
私は、住んでいる場所の保健所に対応されることになるそうだが、何処も保健所の対応は大混雑している様子。まだ、私は会社経由で濃厚接触者となったことは幸いなのかもしれないと感じるほどだった。良いか悪いかは別としてだが。
私は濃厚接触者となったことで、住んでいる場所の保健所も対応してくれるようになった。今までの、言葉は悪いけれど門前払いではなくなった。良いのか悪いのか解らないけれど、大型災害時のトリアージを思い浮かべれば、そういう対応も理解できないわけではない。しかない事だと思う。
住所地の保健所は、濃厚接触者の私に対し、PCR検査を受けられるように対応してくれた。自宅近くのクリニックさんも住所地の保健所から紹介されたと伝えるとすんなりと対応してくれました。
しかし、誰もが罹りたくないと思っている新型コロナウィルスであり、クリニックは何かしらの疾患を持った人が診察を受けに来られる場所。感染症の疑いのある濃厚接触者の私とは動線を外さなければなりませんし、そこで勤務している医師や看護師さんも感染防御をしなければなりません。クリニックの診察時間の終わりの時間を指定され、外で待つことも説明され、寒いので温かい服装で来てくださいと言われた。クリニックに対し申し訳ない気持ちになった。完全防備で検査対応してくれた医師や看護師さんにも手間をかけてしまい申し訳ない、としか言葉が出なかった。
3日目でPCR検査をうけられた。
クリニックで受けたPCR検査は唾液採取し、外注検査である為にすぐに検査結果は出ません。翌日のお昼ごろと言われ、クリニックの医師より電話で連絡してくれるとの事でした。
同時に、住所地の保健所からのパンフレットを手渡され、内容をよく読むようにと。
気になる受診とPCR検査の料金
一番気になるのが自己負担金で、2510円でした。
領収書の負担割合が記載されていないのは保険外のPCR検査費用が含まれている為だと思われます。検査費用が1500点とあり、医療保険は1点10円なので15000円になります。合計請求額は23380円であるので、そこから検査料を引き、私は社会保険に加入しているので負担率30%で計算すると2514円になり負担額と一致します。
東京都ではPCR検査費用が負担してくれるのですが、これが負担されずに保険診療であれば合計請求額23380円の30%になり7014円に跳ね上がります。もしもですが、PCR検査費用が保険適応で無かったならば、検査費用15000円は自費になり、他の診察料が保険適応で三割負担であったとしても17514円になってしまいます。
病気をした時の為の医療保険ですが、今の状態が続けば医療保険も崩壊する懸念も十分ありそうです。無症状であっても濃厚接触者になってしまい、私が受けた医療費は高額だと思いました。十分に社会問題だと思う。
私はケチなので、医療費は金額以上に高いと感じる。今回の自己負担金2510円を高いと感じるか安いと感じるか、妥当だと感じるか。
金額だけを観ると非常に高い金額だと思う。これだけの金額があれば私は一日出かけて楽しむことが出来るし、身近に食費と考えると3-4日は十分に食べられる金額である。しかも、検査費用は東京都が負担してくれている。東京都と言っても、そのお金は私たち都民が納めている税金だ。
そして、やっぱり思う事は、体調変化もない私が通常であれば医療機関を受診することは無い。受診した理由は新型コロナウィルス濃厚接触者だから。色々な意味で納得できない。
そんなこんなで、保健所への連絡や、クリニックとのやり取りをしながら、それらの進捗は、今回の対応になった八木課長に報告をして、連絡事項の説明を聞いていた。我が家には同居の家族がいる為であろうか、会社から消毒物品一式を宅急便で送ってくれることになった。有難うございます。
八木課長は、淡々としている人に感じた。電話で話をしていると、話が被る時がある。それは誰と話をしていても同じような事は起きる。八木課長は、相手の言いたいことを汲もうとする様子はない。私が強く言えば聞いてくれるのかもしれないけれど、強く言う気持ちにもならなかった。それは、話が被った時に相手の話を聞くような話し方ではなく、連絡事項を言わなければならないという、八木課長の仕事しなければならない姿勢が観えたからだった。
ぎゃーぎゃーと不安を訴えても解決しない物事は沢山ある。新型コロナウィルスに関しては、国が法定伝染病として管理しているので、保健所の指導に従うしか方法がありません。なので、保健所とやり取りをして、今後の方針を確認し、会社として職員に対して出来る支援をしてくれる事に対してはとても優秀な人だと思いました。
誰でもできる事ではありませんし、このような混乱する場面で確実に行えるのは八木課長だからかもしれません。そういう人がいることはとても大事な会社の財産だと思います。
しかし、私が今回の事で感謝したことは、休みであったのにも関わらず、私を心配して電話をしてくれた直属の上司である三木さんだった。今回の事に関係なくても、三木さんはたまに愚痴も言っているけれど、とても人間が良い。人の気持ちが良く解っている人だと思う。
色々な人がいて社会が成り立っている。私は、もう社会から卒業したいけれど、お金が無いから(笑)、働かないと生活が出来ない。働く以上は役に立つ存在でいたいと少なからず思う。
人と関わるのは卒業したいけれど、それが出来ないので、
せめて人に信頼してもらえる人間になりたい。
そう、思った。…。